本日は大安なりを読んだので、めも。
ウェディング・プランナー、山井多香子さんを中心に
彼女が務める式場で起こる、それぞれの物語を、
それぞれの立場から描いた作品。
ウェディング・プランナーっていうと、就職活動時の印象は
「キラキラ」
目指してる人も、みんな楽しいことが大好きで、夢に溢れている。
一方で、辛い、というイメージもありました。
長時間の立ち仕事。
お客様の人生で大事な一回を素敵にするために、身を粉にして働く。
このギャップに辞める人も多いのかな、なんて
考えていました。
でもやっぱり人生に1回きりのウェディングっていう特別な場。
そこに関われるって、素晴らしい職業で、
結婚式を提供する側も、
そして結婚する側にも、
様々なドラマがあるんだ、
ということを教えてくれる1冊。
式場に勤めたばかりで、
大変大変、って嘆いている友達の誕生日に
この本を送ろうと思います。
結婚式はたった一日のことで、そこで集められた人、かかわった人は、所詮、バスや電車で隣り合わせて座った程度の縁でしかないのかもしれない。だけど、その組み合わせが実現するのもまた、生涯でその日一日限りなのだ。
あの日、私が彼女の担当になったことに確かに意味はあった。
いつも思うけれど、多様な人物が織りなす物語は
辻村さんは本当にお上手だと思う。
知らぬ間に伏線がはられ、知らぬ間に謎がとけている。
『僕のメジャースプーン』『スロウハイツの神様』も、
ストーリーの他に、気付かぬうちに、ミステリー要素もあって
また読みたくなる1冊です。
私のおすすめ。