第一子育児中のririです。
初めての育児でわからないことが多く、育休中に気になる育児関連本を読みました。
その中で、教育論関連の本の内容、感想をメモしておきます。
参考になれば幸いです<(*_ _)>
- 図解でよくわかるモンテッソーリ教育
- 「学力」の経済学
- 成功する子、失敗する子
- 頭のいい子に育てる3歳までに絶対やるべき幼児教育
- 子どもの脳と心がぐんぐん育つ絵本の読み方選び方
- 七田式究極の読み聞かせ
- 0-4歳「語りかけ」育児
- 子どもを伸ばす言葉、実は否定している言葉
- 子育て本ベストセラー100冊の「これスゴイ」を1冊にまとめた本
- 僕が親ならこう育てるね
- 犯罪心理学者が教える子どもを呪う言葉・救う言葉
- 犯罪心理学者は見た危ない子育て
- 世界基準の幼稚園
- 他の育児関連記事
図解でよくわかるモンテッソーリ教育
保育士の友人から「モンテッソーリ教育」という言葉は聞いたことがあったので、勉強してみようと思って読んだ1冊。
0歳から24歳までの教育について幅広く書かれた入門書的な位置付けなのかな、という印象でした。
また、「はじめに」で書かれていたこの文章に共感しました。
子育ての予習といっても、決して「早期教育」ではありません。親が子どもの成長を「予習」することで、余裕を持って子どもの成長を見ることができるようになり、楽しみながらじっくりと、充実した子育てをすることができるようになります。
振り返ってみると今まで教育について習ったことはなく、手探りの部分が多くなってしまう、だからこそ不安に駆られたり焦ってしまうのではないかと感じていたんですよね。この本を読んで改めてモンテッソーリ教育や、いろんな教育法の本にも、まずは目を通してみようかな、と思いました。
印象に残ったところのメモ↓
- モンテッソーリ教育は、イタリア人医師のマリア・モンテッソーリが1900年代に開発した手法
- 大人が一方的に教えるのではなく、大人の役割はあくまで、子供に適した環境を用意しサポートすること。子供はその環境の中で、自発的に伸び伸びと育っていく(自己教育力)
→成長に適した環境になっているかが大切
→0-3歳は無意識的記憶で記憶されるため、特に正しく美しく立ち振る舞い、言葉遣いや挨拶を見せる大人が周りにいることが大切 - マリア・モンテッソーリが提唱した発達の四段階は以下の4つ。
0−6歳=乳幼児期 ※人生を生き抜くのに必要な80%の力が身につく時期
6-12歳=児童期 ※莫大な記憶が可能で半永久的な記憶が定着する
12-18歳=思春期 ※心身ともに変化が激しい
18-24歳=青年期 - 1.静けさ 2.繰り返し 3.喜び のサインを見つけたら敏感期のサイン(敏感期には、秩序・運動・比べたい・言語・数・ちいさいものへの敏感期がある)
- 秩序への敏感期
→6ヶ月-4歳までにあらわれる
→いつもの順序を守ることが大切(手を貸すときは、「ママが手伝ってもいい?」と一言かける)
→習慣=いつもと同じが心地よい
→同じ場所にもこだわりを見せる - 敏感期の子供には3つのMが有効(見ていてね、待っていてね、もう一度やるから見ていてね)
- おもちゃはオープンエンド型(積み木など永遠に遊べるもの)、クローズドエンド型(パズルなど終わりがあるもの)をバランスよく置いておくことが大切。今の時期にぴったりのものと、次の成長にふさわしいものを2種類おき、季節ごとに一度入れ替える。二者択一にして選ばせることで自己選択力が養われる
- 褒める時は相手を認める(「一人でできたね」「最後までがんばったね」)。共感の言葉(「嬉しいね!」「ママも嬉しい」)も成長サイクルを加速させる
- 叱る時は、厳しく・その場で・短く
「学力」の経済学
子育てをするようになって様々な方法、情報が世の中にあって、驚きました。またどれを信じていいか?迷うことがあります。
本書では、経済学の観点から科学的根拠(エビデンス)に基づいて、よくある教育についての疑問に答えているので、理解しやすいし、納得できます。
以下のメモでは本書に掲載されているグラフや、数々の研究について載せることができないため、ぜひ興味がある方は本を買って読んでみていただければと思います。
ちなみに、大学の頃、経済学の授業があったのですが、抽象的な内容に興味が持てず苦手でした...^^;本書に出会っていたらもっと興味が持てたのではないかと悔やまれました。
経済学は「社会科学の女王」と呼ばれ、社会現象のメカニズムを明らかにするときに、できる限り主観的な見方を排して、「科学」たろうとしてきた歴史を持ちます。そして、経済学者は、子育ての中の親ですらときには真剣に悩んでしまうような教育問題に対して答えを出そうと、努力と挑戦を続けてきました。
どこかの誰かの成功体験や主観に基づく逸話ではなく、科学的根拠に基づく教育を。経済学者はそう提案しているのです。
印象に残ったところのメモ↓
第1章:他人の”成功体験”は我が子にも活かせるのか?
- 教育については”一億総評論家状態”(専門家でなくてもあれこれ言うことが多い)
- 成功した子育てが自分の子どもに当てはまるとは限らない
第2章:子どもを”ご褒美”で釣ってはいけないのか?
- 人間は、遠い将来より、近い将来を優先してしまう→目の前のニンジン作戦は有効
- ハーバード大学のフライヤー教授の実験によると、「アウトプット」(テストでいい点を取る。ただし具体的な方法はわからない)へのご褒美より「インプット」(毎日本を読む)のご褒美が有効だった。加えてご褒美が子どもの内的インセンティブを損なうことはなかった。ご褒美はお金でも問題ない。
- フロリダ大学のバウマイスター教授の研究によると、自尊心の高さ→学力に結びついているのではなく、学力の高さ→自尊心の高さに結びついていた。=むやみやたらに褒めても意味がない
- 褒める時は、もともとの能力(頭の良さ)ではなく、努力を称賛するのが良い
- テレビやゲームは1日1時間程度なら学力への影響はない
- 学力の高い友だちの中にいると自分の学力にもプラスの影響が出るが、それは元々学力の高い子どもに限る
- 学力は友人からの因果関係の影響(ピア・エフェクト)はほとんどないが、行動には因果関係が見られた(=悪い行動はうつる)
- ヘックマン教授の著書によると、人的資本(≠教育)の収益率は就学前教育が最も高い
第3章:"勉強”は本当にそんなに大切なのか?
- ヘックマン教授がミシガン州ペリー幼稚園ではじめた「ペリー幼稚園プログラム」の受講では、認知能力ではなく非認知能力(誠実さ、忍耐強さ、社交性、好奇心の強さ)への影響が大きかった
- 非認知能力が人生の成功において極めて重要であり、これらは人から学び獲得するものである
- 重要な非認知能力の1つである「自制心」は継続と反復で伸ばすことができる
- 「やり抜く力」は心の持ちよう(能力は生まれつきではなく努力で伸ばすことができる、と考える)が大切
- しつけは子どもの勤勉性に因果関係を持つ
第4章:"少人数学級”には効果があるのか?
- 少人数学級は学力を上昇させる因果関係はあるものの、他の政策と比較すると費用対効果が低い
- 日本では少人数学級に関する研究が少ない。横浜市の仕組みを利用して行われた調査では効果が見られなかった
- 学力は学校だけでは決まらない。「どういう学校に行っているか」と同じくらい「どのような親のもとに生まれ育てられたか」が学力に与える影響は大きい
- 平等主義→努力すれば成功できるはず(実際は遺伝や、家庭の資源の影響がある)→成功できないのは努力していないからだ、と考え、他人への思いやりが少ないタイプの人間を育ててしまう
第5章:"いい先生”とはどんな先生なのか?
- 教員の「量」を増加させるよりも、「質」を増加させる政策の方が教育効果や経済効果が高い可能性がある
- 教員への参入障壁を低くするには、「給与をあげる」「研修を受けさせる」「免許制度を撤廃する」があるが、海外の研究から「免許制度を撤廃する」が有効なオプションと考えられる
成功する子、失敗する子
成功すること失敗する子は何が違うのか?ニューヨーク・タイムズ・マガジンのジャーナリストだったポールタフ氏が行った、様々な分野の専門家へのインタビューや教育プログラムの取材をまとめた本。
先に、「学力」の経済学を読んでしまっていたので、知っている実験が多い印象でした。(2013年に書かれたのでこちらの方が大元になります。)
やはりポイントとしては、幼いうちは認知能力ではなく、非認知能力が大切だと言うこと。
前述の『「学力」の経済学』の方がわかりやすいので、こちらと合わせて読むと、より紹介されている研究への理解が深まり良いかもしれません。
頭のいい子に育てる3歳までに絶対やるべき幼児教育
佐藤ママが出演するYoutube動画を見て、佐藤ママが気になり読んだ1冊。
お子さん4人を東大に入れたということで、どんなに厳しい教育をしたのか?と思いましたが、実施されていたのはシンプルなことなんだな、という印象でした。
ただ、このシンプルなことを幼少期に徹底的に(徹底的に!!)やる、というのは親が覚悟がないと難しいですよね...
お子さんの教育に興味がある方は一度読んでみると良いかもしれません。
印象に残ったところのメモ↓
- 3歳までは与えられた環境に身を置かざるを得ない白紙の状態→親が良いと思うものは気楽にやらせてみる、やってくれる期間である
- 絵本や童謡に触れることで人間の感情や機微を理解し自分の考えで表現できるようになる
- 絵本と童謡に触れ合うことで、正しく、美しい日本語を学ぶことができる。
- 活字への抵抗がないことで、教科書への抵抗感がなくなる
- 正しい絵本の読み方
└表紙を見せタイトルも読む
└絵本作家の文章を大切にする
└ときどきは指で指しながら読む
└無理にひらがなを覚えさせない - 絵本と童謡も仕事だと思い、責任を持つ
- 小学校に入るまでにひらがな・カタカナ・数字・足し算・九九を習得させる
- 幼児教育は早ければ、早いほうがいい(他のやり方に変える余裕もあるので)
- 習い事は勉強系、運動系、芸術系を1つずつ
子どもの脳と心がぐんぐん育つ絵本の読み方選び方
せっかく絵本を読むなら、絵本の効果や選び方を知った上で読みたいと思った1冊。
シングルマザーとして子どもを育てる中で、その効用に気づき、絵本の読み聞かせ方指導の協会を立ち上げた仲宗根敦子氏の著書。
なんとなく”読み聞かせは良い”というのは理解していましたが、なぜ良いのか?を理解していなかったので、何事も理論から入りたい私にとっては読んで良かったと思います^^;
また、読み聞かせが親の自己肯定感も上げることができるというのは、読んで納得でしたし、読み聞かせをする上で知っておいて良かったと思いました。
印象に残ったところのメモ↓
- 子どもは左脳(論理的思考、理性)より、右脳優位(感覚や感情、イメージの機能)=様々なイメージを膨らませることができる絵本は子どもにぴったり
- 読み聞かせのポイント
└1.ゆっくり読まない(右脳は処理速度が早いため、自然な会話のスピードでOK)
└2.声色を変えない(大人と子どもが感じる感情は同じとは限らない。子どもは自分の感情を育てることができる。また感情的に読むのは疲れる。それよりも多読が大事)
└3.読んだ後に褒める(良いところに注目することで才能を伸ばすことができる) - 絵本は子どものIQだけではなくEQ(感情をコントロールする力、非認知能力)を同時に上げることができる
└読み聞かせ中は読み手も絵本に集中している=子どもは自分が愛されていることを実感し、自分の存在を肯定できる
└ハッピーストーリー、サクセスストーリを読むことで自分の未来を信じる力も育つ - 否定的な言葉の影響
└マイナスな気持ちが蓄積される
└脳は否定語を理解しないので、禁止されたことをやってしまう(例.オレンジのパンダを想像しないで!→オレンジのパンダを想像してしまう)
→してほしい行動+肯定語が有効 - 子どもの自己肯定感を高めるには、まず親から
└脳は主語を意識しないので、子どもに欠けている言葉は自分に返ってくる
七田式究極の読み聞かせ
読み聞かせについてもう少し知りたいと思って読んだ本。
幼児教育で有名な”七田式”を構築した七田眞氏の次男、七田厚による著書です。
七田式というと、フラッシュカードなどなんかスパルタなイメージがあるので、どんなにハードルが高いことが書いてあるのか......と思ったのですが、突拍子もないことは書いてないという印象でした。個人的には、前述の『頭のいい子に育てる3歳までに絶対やるべき幼児教育』『子どもの脳と心がぐんぐん育つ絵本の読み方選び方』『七田式究極の読み聞かせ』のどれかを読めばいいかなと思いました。
こちらの巻末にもおすすめの本が63冊紹介されています。
印象に残ったところのメモ↓
- 読み聞かせは脳と心に良い影響を与える
└脳=右脳(映像的な脳)、左脳(語彙力、表現力)の両方が育つ
└心=自己肯定感が育つ(短時間でも本を読む時間を確保することで親に愛されていることを実感できる) - 本選びの基本
└赤ちゃんは音・光・動のある本が好き
└子どもがお気に入りの本+αを読む(子どもが絶対に選ばない本、新ジャンルの本を読むことで興味を広げる)
└読み聞かせは子どもが何に興味を示すか知るきっかけにもある - 絵本好きから本好きにするには、”児童書”(絵本より文章が多い)という橋渡しが重要
0-4歳「語りかけ」育児
言語治療士サリーウォードさんの『Baby Talk』を翻訳したもの。
言語治療士サリーウォードさんとディアドリさんは就学前幼児のためのクリニックを作り、そこで開発した方法が『Baby Talk』=語りかけ育児という手法です。
本書は、語りかけの手法だけではなく、月齢別にその特徴、語りかけ育児の方法、遊びが書いてあります。総じてポイントは以下です。
- 静かな(テレビ、音楽、ラジオがない)状態を作る
- 語りかけ育児の時間は質問や指示はしない。矯正もしない。大人から語りかけることが大切
私は1歳半くらいで本書に出会ったのですが、0ヶ月から載っているのでもっと早く読んでいたらと思う1冊です。
- 言葉の発達が遅れ気味の10ヶ月児、140名に対して、A.半分は語りかけ育児を行い、B.もう半分は行わなかったところ、Aグループは言葉の遅れがなくなった。また、この子供たちを3歳まで追ったところBグループは85%に言葉の問題が見られたが、Aグループはほとんどが正常水準に達していたばかりか、さらに上の水準を満たしている子どももいた。
- 1歳4-7ヶ月まで
→1歳5ヶ月ごろに言葉が急に発達する。二つの内容が含まれた文がわかるようになる。(お部屋に行って上着をとってきて)
→1歳6ヶ月になると抽象的(イヌというと、色々な種類の犬を指す)な理解ができるようになってくる
→1歳7ヶ月くらいになると2語を組み合わせる。手先がどんどん器用になる。なんでも大人の真似をしたがる。
→この頃の子供には複雑な言葉遣いはしない、短い文を使うのが大切
→文中に繰り返し同じ言葉を使う
→答えが必要な場合でない限り質問しない - 1歳8ヶ月-2歳まで
→1歳8-9ヶ月くらいになると「戸棚を開けて、ボールを出して、パパにあげて」と言った3語文も理解できるようになる、動詞や形容詞を使うようになる、視力が大人並みになる
→1歳10-11ヶ月くらいになると言葉を使用する能力が高くなり、会話熱心になる
→「今、ここ」で起きていることだけではなくこれまでに起きた出来事も話すようになる。大人は、いつの時点の話をしているかに注意を向ける
→子供が言ったことを膨らませていうことが大切
→子供はまだ言いたいことを表せないので、表現するのを助けてあげる
子どもを伸ばす言葉、実は否定している言葉
具体的なケースに基づいて、どのような言葉がけをしたら良いかを書いた1冊。
NGとOKバージョンの漫画もあってわかりやすくサクッと読めます。
色々なケースが紹介されていますが、総じてポイントは以下だったと思います。
- まずは子どもの行動を認める(≠褒める)
- 子どもはまだうまく気持ちを言葉にできないことを理解する
- 自分(親)が言われたら、どう思うか考える
- 親がお手本を示す
対象とする子どもの年齢は〜小学校低学年という印象でした。また子どもの年齢が上がったら読もうと思います。
印象に残ったところのメモ↓
- 知識を教える前に、子どもの受け皿を大きくすることが自己肯定感(ありのままの自分を受け入れられる、丈夫な心)を育む
→そのためには子ども自身の判断をそのまま認めることが大切
→認めてもらうことで初めて相手(親)の言うことにも耳を傾けられる
→褒め言葉がなくても子どもは達成感を味わっている。邪魔せず、認める言葉をかけることが大切
→認めるとは、工夫したり頑張ったことを見逃さず声をかけること - 子どもが「やりたくない」と言うのは理由を説明する語彙力がまだ足りないから。本当の気持ちを言葉に置き換えてあげるお手伝いをする
- やめさせる(禁止)かやらせる(指示)ではなく、ベターなものに置き換えて社会のルールを教える(例:ブロックを投げる→投げる部分は認め、危険なブロックではなく安全なボールに置き換える)
- 手が出るのは、モヤモヤする気持ちが表現できないから。子どもの気持ちを吐き出させてあげる
- 子どもが自分で考えるには、子どもが自分で決めることが大事
子育て本ベストセラー100冊の「これスゴイ」を1冊にまとめた本
AERA with Kidsの元編集長の江口祐子氏による本。
この本の良いところは子育て関連本だけではなく、ビジネス書や経済書など親に向けた本も紹介されているところ。
色々な本を読む前に最初に出会いたかった!!!
子育て関連本は世の中に溢れているので、まずはどのような本があるのか。全体感を掴むためにもこの1冊があると良いと思います。
幼少期から中学生程度までの子育てについて書かれているので、子どもの成長に合わせて何度も読みたい1冊です。
印象に残ったところのメモ↓
※本書は幼少期から中学生ごろまでの教育について書かれていますが、私の子どもが現在小さいので、前半のメモが多めです。
- 選ぶ力は自立への第1歩(江口祐子氏が最も大切にしたいと思ったNo.1でもある)
└子どもは選ぶことが大好き。毎日選ぶ練習をさせる
└その時に失敗するかもしれないが、失敗はOK。大切なのは挑戦することと、失敗した時のフォロー - 子どもはそれぞれ違う。見守る子育てを心がける。その子らしさを認めることで才能が開花する。
- 十分に甘えた人が自立する。愛情が足りないと思春期に問題が起きる。
甘えさせる≠物質的な要求に応える甘やかし - 痛い思いをさせれば行動が直ると言う自業自得方式は効果がない。子どもが他人に優しくできなくなる。
- なんでも褒めるのではなく、褒め方が大切。自分に置き換えてみるとわかりやすい
(例.おいしい!→このサラダ、彩りが綺麗で美味しい!)
僕が親ならこう育てるね
「2ちゃんねる」「ニコニコ動画」の管理人のひろゆき氏が書いた教育論。あとがきにも書かれていますが、子育ての正解は時代によって変わるもの。もちろん昔から続く教育論を知ることも大切ですが、時代にあっているか?も考えることが大切だと思いました。
印象に残ったところのメモ↓
- 人生が上手くいく要素は行動力 X 好奇心。 好奇心を親が阻害しないことが大切
- 叱る(適切な言い方で伝える)≠怒る(感情的に腹を立てる)。叱られる理由は何かを理解してもらうことが大切
- 親が決めるのではなく、子どもが目標を決めるための手段をできる限り提供する
- 育児を手抜きすることが子どものためになる。まずは親が健全なことが大切。
- 一人で旅行に行っても大丈夫、と思えるまではインターネットは制限する。
犯罪心理学者が教える子どもを呪う言葉・救う言葉
法務省の心理職で、現場で1万人を超える犯罪者・非行少年の心理分析をしてきた著者が、現場の経験を、良い子育て・教育に活かすためにまとめた1冊。
教育関連本は「こうすべき」と言うのに焦点を当てていても、「これはすべきでない」というDont'sに焦点をあてている本はなかったので、興味深く読みました。現場での経験を踏まえて、それぞれの章で具体的な犯罪例となぜその子がそのような犯罪に至ったかの家庭事情や親の声がけも書かれていたのでイメージしやすかったです。
印象に残ったところのメモ↓
- 親は確証バイアス(自分に都合の良い情報ばかり集める)に陥りやすい。押し付けになっていないかを振り返ることが大切。
- 「早くしなさい」は事前予見能力を伸ばす機会を奪う。自分で考えさせることで、逆算して考えられるようになる。さまざまな経験をすることも大切。
- 「頑張って」ではなく、「頑張っているね」とプロセスを褒めることで、意欲を伸ばすことができる。言葉は、子どもがどう受け取るかが大切。
- 「気をつけて」失敗のチャンスを奪う。判断能力が低く、共感性も低くなる。
結局のところ、私は子育て・教育において「これをやれば必ずうまくいく」という成功法則のようなものはないと思っています。ただ、「これをやってしまうとだいたい問題が起きる」と言うものはあると思うのです。(p210)
最初から完璧な親なんていないのですから、失敗しながらより良い親になっていくしかありません。子どもの成長とともに、親も成長するものです。
(中略)
うまくいかないことがあっても、愛情を持って真剣に向き合っていればなんとかなります。修正をおそれずいきましょう。これが本書で一番お伝えしたかったことです。
犯罪心理学者は見た危ない子育て
前作との違いは、言葉ではなく”態度”に着目している点。
”犯罪”というと、すごく極端なことが書いてあるのでは??と思いましたが、とても一般的、つまり自分も陥る可能性のある内容だった内容でした……
子どもがいる人だけではなく、指導する立場にある人(教師、部下がいる人)にも参考になる1冊。
印象に残ったところのメモ↓
- 過保護型
└子どもの問題解決能力が身につかない、親に依存し自立心が育たなくなる。欲求不満耐性もつかない。他罰的思考になる。
└手を貸すときは、「それが子供の成長につながるか」を考える
└それぞれの年代にあった課題がある。(エリクソンの発達段階論)課題自体を奪ったり、成長の機会を奪わないように、見守ることが大切。 - 高圧型
└親の顔色を常に伺うので、自己肯定感が低く、他罰的思考になる。主体性がなくなり、指示待ち人間になる。失敗回避動機が高くなる。
└社会規範以外は命令形「〜しなさい」以外で伝えること
└子どものやってみたい気持ちを応援する - 甘やかし型
└共感性が乏しくなる、空気が読めなくなる
└透明性の錯覚を起こしやすい(自分の考えが相手に伝わっている)→きちんと言葉で伝えることを促す
└甘え(子どもの愛着形成に必要)≠甘やかす(親自身の満足のために行われる。お菓子を制限なくあげたり、ゲームを制限なくさせること。欲しいと言われたものを与えればその場がおさまるので楽)
└子どもの将来への影響を考える - 無関心型
└愛情飢餓状態になる。コミュニケーション能力が乏しくなる。自己統制力が低い。
└虐待には身体的虐待、性的虐待、ネグレクト、心理的虐待がある。
└放置(無関心でほったらかしている)≠放任(前提に信頼があり、子どもに信じて任せる)
世界基準の幼稚園
まだ幼稚園の年齢でもないし,,,,と思ったのですが、タイトルが面白そうだったので手にとってみた1冊。
国際的ビジネスに携わっていた著者(橋井健司氏)が、その経験を元に経営する「FirstClassroom」で実践している内容をまとめた本です。
国際ビジネスの場で感じた「日本人の弱さ」の経験から、
→国際的に活躍できる日本人の人材が不足している
→日本の幼児期に、国際的に活躍できる人材の資質が切り取られている
→肉体的・精神的にも土台が作られる6歳までに人間の核を育てる必要がある
と考えたことから、「FirstClassroom」では6歳までに以下3つの資質をバランスよく備えた人を目指しており、その内容が紹介されています。
- パワフルな内発性を備えた「自力で壁を突破できる人」
- ポジティブな個性を備えた「革新的な提案ができる人」
- アクティブな協調性を備えた「誰とでもうまくやれる人」
橋井氏は「子育てには目標(どういう人間に育てたいか?)を設定しそれに向かって適切なアプローチを取れば自ずと成果が出る」と考えているのですが、そのため、それぞれの資質を育成するために必要な理論が明確に書かれていたのが印象的でした。
幼稚園生の親でなくても、6歳までのお子さんがいる方は一度読んでみるといいかも。
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ご覧いただきありがとうございましたm(_ _)m よろしければこちらもご覧ください^^